雪中松柏 愈青々

徒然なる山の備忘録 

岳人クロニクル

岳人6月号の発売日に書くのも何ですが、岳人5月号に昨年9月に遡行した相模沢の記録が掲載されました。

以前から何か書いておこうと思っていたのですが失念しており、身内からのツッコミもありましたので一応記載しておきます。

 

記録を掲載してもらった相模沢は、朝日連峰の聖地「相模山」に端を発する強烈なゴルジュを擁した沢で、相模山を挟んで反対側にある明るくも急峻なガッコ沢と比べ、鉄分の赤みも相まって、地の底を連想させる様な陰鬱な渓相です。お盆の時期に撤退した後、9月に有給を使って、なんとか当期中に落としてきました。(記録

 

普段、コンデジながらそれなり山行中の写真にはこだわっているのですが、9月シルバーウィークの光来出沢で愛用のペンタックスOptio WG-2が大破した為、身内に借りたデジカメで撮影を行いました。

その為、慣れないカメラで濡れに翻弄され、残念ながら良い写真はほとんど撮れませんでしたが、比較的まともな写真を三枚ほど、紙面に掲載していただきました。

 

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岳人のクロニクルといえば、2013年からカラーページになったこともあり、昨年以前と比べ、掲載記録の扱いは大分良くなっています。

今回、その様なタイミングで掲載してもらうことができ、昨年5~9月に毎週の様に沢に通った一定の成果は出せたのかなと感じています。

今山行含め、いつもお世話になっている skialpinist氏 に、改めて感謝申し上げます。

 

ちなみに6月号のクロニクルには、5月8日に奥穂高の白出沢で亡くなった篠崎先生の厳冬期笠ヶ岳ワンデイの記録が掲載されています。

篠崎先生は今年の二月に戸隠パウダーキャンプで初めてお会いし、記録報告会や中妻山スキーなどで御一緒させていただきました。

勿論、それ以前から、ホームページや山スキーMLを通して知っていましたが、実際にお会いすると物腰やわらかで非常に紳士的な方で、それでいて山に対するモチベーションは高く、自分が理想とする人物像をまさに体現しているかの様な素敵な方でした。

パウダーキャンプの記録報告会の際は、厳冬期笠ヶ岳ワンデイという長年の目標を達成されて、非常に満足そうな様子だったのを、今でも鮮明に覚えています。

 

昨年の四ッ岳の後輩の滑落事故に続き、今はただただやるせない思いでいっぱいですが、僭越ながら篠崎先生の残された足跡を少しでも自分の中に汲み上げ、今後の活動の糧としていければと思っています。

篠崎先生のご逝去を悼み、謹んでお悔やみを申し上げます。