朝日集中 三面川岩井又沢中俣沢
8/11(水)
8:30奥三面ダム-9:20下降地点-9:50岩井又沢-16:00ウデコエ沢出合(C1)
村上からジャンボタクシーで奥三面ダムへ。ダムから1時間弱で岩井俣沢への下降地点に到着。A久Pと涙のお別れ。ここで、ガチャ類を着け、下りられそうなルンゼを下降し最後5mほど懸垂。三面の本流を渡渉して岩井又沢出合に到着。
アブが出てくる。防虫ネットをさっそく被る。刺されると痛い。F1は滝の右壁をショルダーで登る。次のF2も右から高巻き。
その後も、巨岩を越えたり、へツッたり泳いだりしながらウデコエ沢出合い出会いに到着。対岸にタープを張ってさっそく焚き火。
8/12(木)
6:30ウデコエ沢出合C1)-9:40C2(畑沢出合)
6:30出発、曇り。とても台風がくるようには感じられない。特に難所も無く順調に遡行でき、9:40畑沢出合到着。すると雨が降り出した。14:00頃から風雨も強まりタープに退散。することないのでさっさと晩御飯。17:30就寝。
夜は風が強まり雨もそれなりに降ったが、台風の割りにひどくなく、樹林の中のテン場は平和だった。
台風は18時に秋田に上陸し、翌日3:00頃には太平洋側に抜けていたらしい。夜中少々増水していたが、朝には元に戻っていた。
8/13(金)
6:40 C2-18:30中俣沢ゴルジュ内C3
朝起きると、懸念していた水量は平水とほぼ変わらず。台風は夜の内に通過した様で、天気もそれほど悪くない。昨日の時点では畑沢エスケープが濃厚だったが、予定通り中俣沢へ突入することとする。ガッコ沢手前付近で今回唯一のスノーブリッジに遭遇。出口付近に小滝もある様なので、右岸を登って50m懸垂で雪渓切れ口にピンポイントで降りて回避。
ガッコ沢出合からすぐ先は登れない滝が聳えているので、まずはガッコ沢の滝を登り、そのまま高巻く。沢に降りてからもすぐに、釜の深い4m滝が出現するので、左側の草付きをリードで登り、小尾根を越えて50m懸垂。
この後の20m滝はアクアステルスの強烈フリクションや、ザイルでのリードなどで普通に登る。その後トポで不明となっている地点に差し掛かり、目前の登れない滝を右から高巻き+懸垂で回避しようと登ると、その先に登れそうにない連爆帯が視界に飛び込む。時間も15時過ぎで、このままゴルジュ帯にいる訳には行かないので、大高巻きを決行。
3時間半かけて、急な斜面をルンゼを三つほど越しながら藪漕ぎで前進。疲労困憊で最後の懸垂を降りると、ちょうど視界が夕闇に包まれた。増水したらすぐに水没しそうな河原であるが、この先もゴルジュは続くようなので、無理やり整地してビバーク。大量の薮蚊が防虫ネットの隙間を縫って攻撃して来て、大変煩わしい。夜中にポツポツを雨が降るが、朝方にはなんとか止んでくれた。
8/14(土)
5:30C3-8:00中俣沢東俣沢分岐-12:00稜線-12:30竜門小屋
前夜、ラジオで天気予報を聞くと昼頃から大雨らしい。午前中になんとか沢を抜けるつもりで早出する。朝食はお湯だけ沸かし、行動食を各自で食べた。
出発後1時間くらいは雨も小降りだったので、とくに問題もなく順調に遡行する。2段20mの滝を左から巻き、懸垂でおりる。このころから雨も激しくなり急激に増水してくる。ついに保水力の限界を超えたようだ。
中俣沢と東俣沢分岐50mくらい手前で、渡渉が危険な状態となる。とりあえず左岸を巻いて様子を見る。
上から沢を見ると激流で果たして渡渉できるかとても不安だったが、渡渉はあっさり成功。ここで遡行は打ち切り。あとは標高差600mのヤブを漕げば稜線にたどり着ける。
取り付いてみると、初めの標高差200mは意外にヤブが薄く、ケモノ道もうまく拾えたので楽だったが、残り400mのヤブはそれなり濃くて苦労した。それでも4時間で稜線に抜けることができた。ここから竜門小屋までは15分だった。小屋で一日早く竹ノ沢を抜けたA久Pと再会。
8/15(日)
5:30竜門小屋-8:00日暮沢小屋-10:30大井沢温泉
4:00起床、5:30出発。稜線はそれなりに風が強く横殴りの雨だが、雨粒が温かい。日暮沢小屋と根子集落の間には道路が水没する箇所があり、車が小屋まで迎えに来れない場合があるとのことで、集落まで歩く。
約3時間で日暮沢小屋到着。ところがすぐ先の橋が濁流に飲まれて渡れない。ザックほどの大きい石が道路上に複数転がっている。今回の増水でこうなったのか。皆ザックの一番底にしまったギアを取り出し、A久さんリードでロープを張り、それを頼りに渡渉した。膝下くらいだった。一般の登山客ならここで足止めだろう。こういうときかえってバリエーションやっている意義を感じる。
その後は舗装道路をひたすら歩く。先頭はK玉さん。アブの熱烈歓迎を一身に受ける。その栄誉を奪わないよう皆一定の距離を保ってフォロー。集落に到着したが何も無く、大井沢温泉まで歩くことに。意外ととっても遠かった。温泉へは11時前に到着。最後は何故か温泉まで競争が始まり、学生の様なノリで合宿はフィニッシュ。