雪中松柏 愈青々

徒然なる山の備忘録 

清津川足尾沢

ルート:清津川足尾沢右俣~外ノ川下降(2017/9/2-3)


9/2(土)
6:25 八木沢-8:30 足尾沢出合-11:40 大滝下 12:00-13:50 大滝上-15:50 C1

八木沢から二時間で足尾沢出合へ。以前来た時よりも圧倒的に水量が少ない。前回は大水量の為、泣く泣く高石沢にエスケープしたが、今回は問題なさそう。F1の千ノ滝は左岸から巻いて懸垂下降で下る。


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続く3m垂直滝は、水線よりも大分手前で右壁を登り、中段で左にトラバースして凹角を直上すればすんなり登れる。


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この辺は柱状節理が発達しており、適度に登れる滝が続いて面白い。ラバーソールとの相性は抜群。


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第一ゴルジュの造形美を堪能した後、白いモヤとともにスノーブリッジが二つ登場。巻くのは無理そうなので、一人づつ下を潜る。薄いところは崩落しているが、残っている部分はかなり安定している。


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第二ゴルジュは出口の12m滝が威圧的に立ち塞がる。手前の3m滝を左壁から登り、そのまま右岸の草付きを登るが、かなり悪いので滑り落ちないように注意。そのまま右岸側の藪を漕ぎ、最後は懸垂下降で滝の上に降りる。


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少し河原を歩くと、満を持して40m大滝が登場。大滝も見ごたえがあるが、左岸の大スラブ帯もすごい。ここは右岸から巻きに入る。トラバースは段丘上を拾えばそこまで難しくはない。大滝の落ち口を抜けたあたりで懸垂下降で高度を下げて沢底の様子を伺うが、難しそうな連爆が続いていて突破は困難そうなので、再び登り返して連爆帯をパスしてから高巻きを終える。


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第四ゴルジュはまずは前半三つの滝を左岸から巻く。この後は第五ゴルジュも含めてウォータースライダー状の小滝とトロ場が続き、積極的に泳いで突破していく。


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時間的に林道に着けそうだったが、途中で快適な幕場を発見したので快適さを優先して幕営とする。全身ずぶ濡れなので、焚火でしっかりと乾かす。


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9/3(日)
5:10 C1-6:25 足尾沢橋-8:15 稜線-10:45 かぐら山麓駅下車道

寒いので朝焚火。空には秋の星座。足尾沢橋の前後は標高差がほとんどなく、単調な河原歩きが続く。足尾沢橋で通常は遡行を打ち切るが、思ったより早く着いたので足尾沢を最後まで遡行することとする。


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足尾沢橋から上流もしばらく同じような河原歩きが続くが、後半は小滝やナメの廊下が現れる。最終的には人工的に作られたかの様な側溝付きの階段状滝まで現れて中々面白い。


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足尾沢は源頭まで沢型が明瞭で、詰めも楽チン。稜線では少しの藪漕ぎの後、池塘と草原が出迎えてくれた。再び藪に入るとすぐに窪があり、ここに降りると藪を漕ぐ手間が省ける。


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外ノ川の下りは足尾沢ほどの面白みはなく、良くも悪くも普通の沢。懸垂下降が必要そうな滝が二つほど出てくるが、いずれも右岸から巻き下れる。


外ノ川橋に出てからも、車道歩きの短縮を狙ってそのまま橋を潜り、沢の下降を続ける。地形図では登山道が縦横無尽に走っているが、実際に行ってみるとなかったり、全然違ったりしていて当てにならないので、結局沢を下降するのが手っ取り早い。かぐら山麓駅の下で車道に出られるのでここで沢下降は終了。


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初日でほとんどの行程を消化してしまったので二日目は消化試合かと思ったが、源頭まで詰めることで面倒な林道歩きをオールカットして沢の遡下降を楽しむことができ、満足な一日であった。

越後湯沢の人参亭で打ち上げて、15時に東京で解散。