雪中松柏 愈青々

徒然なる山の備忘録 

マチガ沢三ノ沢

ルート:谷川岳 マチガ沢三ノ沢(2016/3/3)
メンバー:Skialpinistさん、Couzyさん


二月は敗退続きで、暖冬でシーズン終了の声も聞こえてきたので、平日ザデイ一本勝負で谷川へ。読み通り天気も雪質も良く、好条件の元、マチガ沢の滑降を堪能することができた。


3/3(木)
5:30ベースプラザ-6:50天神平-9:30ザンゲ岩-10:00三ノ沢ドロップ-10:30マチガ沢出合-11:20ベースプラザ

午後から天気が崩れる予報だったので、なるべく早い時間のドロップを狙って5:30出発。ロープウェイの開始は8:30からなので、まずは田尻沢コース経由で標高差700mのハイクアップ。
天神尾根は一部固くなっているので、要所要所でアイゼンに履き替えながら登る。


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Couzyさんは今季殆ど滑れていないとの事で、マチガ沢には早めに見切りをつけて西黒沢へドロップ。ありがたいことに、今後の雪上訓練に向けて一ノ倉の偵察をして頂けるとの事。

上部には稜線泊したと思われるパーティの姿。天神尾根を降りて来た方に話を聞くとマチガ沢の南東向き斜面はすでに荒れ始めているとの事なので、急いでザンゲ岩のある三ノ沢源頭へ向かう。

到着後はハーネスを装着して、スタンディングアックスビレイで確保しながら斜面内のピットチェック。下部に氷の層があるものの、思ったより雪の付きが良く、不安定性も問題なさそうだ。


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10:00 Skialpinistさんが滑走開始。すぐにノール状地形で見えなくなる。三ノ沢は地形的に安全地帯がなく、基本的にリグループポイントは急斜面地帯を抜けきった後となる。
雪崩音が聞こえず一安心だが、コール音も聞こえないので、7分後にこちらも滑走開始。雪質はしっとりパウダー。底付きもなく、とても滑りやすい。


三ノ沢は途中からさらに斜度を増すが、マチガ沢本谷のノドの様に側壁が迫ってくる訳ではないので、ある程度ラインを選んで滑れるのが救い。また、固いバーンやデブリ帯なども出て来ず、終始雪質に恵まれたので楽しみながら滑ることができた。
但し、一発雪崩を喰らったら終わりなので、ゆっくり滑っている余裕はない。


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本谷との出合付近でようやくSkialpinistさんの姿が見える。合流する頃には足がパンパン。まだまだ修行が足りません…。


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後は一気にマチガ沢の出合まで滑るだけ。振り返ると壁の様に反り立ったマチガ沢の全景が見え感無量。(赤が滑走ライン)


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林道に出る直前は藪が全然埋まっていないので少々面倒。谷川岳周辺の雪は例年の1/3という話を聞いていたが、確かに側壁を見ると剥げている部分も多い。

稜線付近は徐々にガスが広がり、その後すぐに雨も降ってきたので、滑るにはギリギリのタイミングだった。

一ノ倉に偵察に行かれたCouzyさんと合流すると、こちらもかなりデブリが出て荒れていたとの事。そこら中にアンモナイトも転がっており、春の訪れを感じさせる雰囲気。


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谷川岳の滑走シーズンが終わる前に、一本スティープラインを滑ることができて良かった。前回の マチガ沢本谷 滑降と併せて、Skialpinistさんには大変お世話になりました。どうもありがとうございます。

※Skialpinistさんの記録はコチラ