雪中松柏 愈青々

徒然なる山の備忘録 

奥鬼怒周遊 ナメと湿原を巡る旅

ルート:奥鬼怒 黒沢赤岩沢~尾瀬 片品川北岐沢下降~片品川東岐沢~鬼怒沼

 

7/12(土)
7:20 女夫渕温泉-8:40 赤岩沢出合-9:30 第一大滝 10:30-11:00 第二大滝 11:50-13:20 登山道-13:45 北岐沢下降開始-14:00 小松湿原 14:30-16:20 C1

女夫渕温泉から一時間ほど黒沢沿いの林道を進み、S時カーブから砂防堰堤の上流側に降りる。赤岩沢に入渓すると、いきなり堰堤が出てくるので左から巻く。最初の一時間弱は流木多く荒れ気味だが、赤岩ノ大滝が見えてくる頃から一転、明るいナメ床が広がり始める。

 

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二段になっている大滝の下段を右から直登して、上段の取付きでロープを出す。上段は滝右の水流際を落ち口まで快適に登れそうなので、今回は二十歳の新人くんに自信を付けてもらう為にリードをお願いする。
念のため、ガイド資格を持つ某クライマー氏にサポートしてもらいながら何とか登りきるが、ビビって逆に自信を無くしたとの事…。

 

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そこから次の大滝までは延々と明るいナメ床が続き、時々現れる5m前後の小滝を快適に登りながら進む。わずか30分あまりだが、赤岩沢で最も美しさを感じられる区間。

 

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二つ目の大滝は下段を左から巻き、上段の取り付きへ出る。ここから滝の落ち口までは階段状だが、水流沿いの登攀となるので念の為ロープを出す。

大滝の上は、再び癒し系のナメ床帯。12m階段状滝を快適に直登するとナメ床も終了。二俣を左に入り、適当なところで水流から離れて疎林を抜けると登山道に到着。

 

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ここからポコを一つ越えて、今度は尾瀬側へ下降すると、すぐに小松湿原に到着。思ったより綺麗な湿原だったので大休止。お互い思い思いにメルヘンチックな写真を取り合う。(但しメンバーは男のみ)

 

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下降は片品川の本流でもある北岐沢を進むが、こちらも中流部は延々とナメが続き、素晴らしい景観。陽光がナメ床を流れる水流に煌めいて光が飽和している。

 

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ナメ床帯の後半で右岸に平な場所があったので本日はここで行動終了。ご飯の支度後、釣りに出かけるが魚影もなく釣果なし。
夜御飯の後はボリューム感ある枝付きの枝豆を一つ一つ枝から外し、じっくり茹でて美味しく食す。


7/13(日)
6:50 C1-8:20 林道-8:40 東岐沢入渓-11:00 鬼怒沼 11:40-12:40 日光沢温泉-14:10 女夫渕温泉

起床後、昨日に引き続き北岐沢を下降。後半は小滝が頻繁に出てきて、ナメが続く中流部とはまた違った趣きで楽しい。
一時間半ほどで左岸に奥鬼怒スーパー林道が出てくるのでそちらに上がり、少し林道を歩いてから今度は東岐沢に入渓。

 

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こちらの沢は以前は登山道として使われていたこともあり、鬼怒沼まで終始マーキング付きの踏み跡がある。
渓相は北岐沢と比較するとかなり地味だが、後半のナメ地帯はそれなりに美しい。
最後は苔生した雰囲気のあるツメを進み、少しの尾根歩きで登山道に合流する。
ここで装備を外して後は下山するのみ、ということで鬼怒沼に向かうと、なんと一面ワタスゲ桃源郷

 

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ちょうど時期なのだが、今年は当たり年ということで、かなり見ごたえがある。ワタスゲ目当てのハイカーも大勢登ってきており、中々の賑わい。
ここでゆっくり昼食を摂った後、一気に登山道を下って日光沢温泉へ。ここからは沢沿いの立派な登山道を進むのだが、加仁湯に下りる道に気づかないとそのまま林道を進んでしまうので注意。(我々はハマった…)
約一時間半のハイクで女夫渕温泉に到着して、無事に奥鬼怒周遊の沢旅も終了。

 

普段あまり来ないエリアだったが、赤岩沢も北岐沢も想像以上に美渓で、奥鬼怒⇔尾瀬を行きかう沢旅ということもあり、中々満足度の高い山行だった。