遠見尾根~五龍岳&八方尾根
ルート:遠見尾根~五龍岳(2017/1/7)
4:20 駐車場-7:00 一ノ背髪-10:45 五龍山荘-12:30 五龍岳-16:20 駐車場
年始の飛騨沢に続き、再びロング日帰り山行。
今冬は赤岩尾根~鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳東尾根~爺ヶ岳中峰と、モルゲンロートを拝んで自パーティでフルラッセルしてピークに登頂というパターンが続いていたが、今回も同じ流れで五龍岳に登頂できたので、なかなか後立山と相性が良い。
ちなみに毎度ラッセル後のトレースを別パーティが辿ってくるが、一度もお礼を言われたことがないのはちょっと不思議。まあ、個人的にラッセルをしないと気分よく登頂できないという側面もあるので、ラッセルをさせてもらう権利を得たという意味ではありがたい。
白岳手前のカール状地形では二か所でピットチェック。事前にアルパインエリアでの不安定性に対する警告を得ていたが、懸念の1227MFcrと思われる層も40~50cm↓で他の層とほぼ馴染んでおりNoFailureだったので、そのまま最短ルートで進むこととする。
途中でウインドスラブに変わる可能性もあるので、ストックでのチェックは継続的に行いながら登る。
五龍山荘からは板を担いで登るが、強風にあおられる。目当てのルートのチェックをしながら進むが、かなり雪が少ない。途中からルーファイが面倒になったので、正規のルートに戻って山頂を目指す。
今回は比較的雪が緩んでいたが、氷化が進んでいると滑落リスクも高いので、ロープ類やアイゼンの選択など、対策は万全を期したい。最近はアルミアイゼンが流行っている気がするが、斜面の条件が悪い場合や突然の破損リスクを考えると、こういうタイプのルートでは使いたくない。
最低限の睡眠時間を確保する為にギリギリのタイミングでの出発となったが、引き返しリミットを13時に設定してなんとか12時半に登頂成功。
狙いのルートは雪の付きが甘く、これから別案でねばろうにもルート状況のチェックができていない。日帰りとしては有事の際にバッファを確保できない時間帯でもあるので、セオリー通り往路を戻る。
三連休の初日ということで、遠見尾根ではこれから登り始める登山者と多くすれ違う。それなりに楽しく滑れたが、気温が異常に高いので後半はパックパウダー。
噂によると、ゲレンデ終了後にスキー場を滑ろうとすると怒られてゴンドラで降ろされるらしいが、今回は余裕を持って営業時間内に帰ってこれた。折角なのでフォームチェックをしながら下る。
ジャスト12時間行動だったが、爺ヶ岳で吐きそうになりながら無心でラッセルした時と比べるとまあまあ楽な部類。勿論、メンバーに恵まれたからという部分も大きい。
夜はおおしも食堂で腹を満たした後、白馬の居酒屋で山談義。レジェンド級の山屋がお二人いるので、昔の貴重な話を伺うことができてエキサイティングなひと時だった。
翌日は午前中しかもたない予報だったので、参加メンバー一部変更で八方尾根の無名沢へ。入山者も多く、基本駄目なのはわかっていたが、思った以上にパウダーを拾えたので儲けもの。下は不安が多いので、八方尾根に登り返す
ちなみに久しぶりにお会いしたU氏は、最近書籍を出版されたり、クラウドファンディングでの研究にトライされたりと、アクティブに活動されていてとても刺激になった。渡米先でもぜひ頑張って欲しい。
八方下部はあり得ない雪の少なさだが、今日の南岸低気圧が冬型にはまれば結構降ってくれるはず。サクッと切り上げて、高速でチェーン規制が掛かる前に都内へと戻った。