檜枝岐パウダーキャンプ
12回目となったパウダーキャンプ。今年はいつもの戸隠から檜枝岐にエリア変更。
参加者はぶな、RSSAを始めとして計17名。 寡雪の為、まだまだ藪が埋まってないとの噂を聞いていたが、1/18~25にそれなりの積雪があった様子。
出発した金曜夜にも雪が降りしきっており、アプローチの雪道運転は苦労したが期待感は高まる。
1/30(土)
8:20 登山口-9:25 旧アンテナ-12:10 会津駒ヶ岳山頂-13:40 源六郎沢-14:30~15:00 ピットチェック-15:40 登山口
ベースとなる民宿「こまどり」に車を置いて、そのまま徒歩で滝沢の登山口へ。二日前に形成されたと思われるサンクラスト上に新雪が乗っており少々登りづらい。
正月はヤブ地獄だったとのことだが、今回はなんとかスキーで登行でき、約一時間で旧アンテナ台地着。通常は雪原なのに、まだまだ藪が元気に反り立っており、今年の雪の少なさを実感させられる。
単独行の方が先行していたので、途中でお礼を言ってラッセル交代。尾根中腹は晴れていたが、山頂付近はガスっており稜線の避難小屋では視界なし。
山頂直下で他のパーティと定時交信すると、三岩岳Pは既に登頂してガス待ち、大戸沢岳Pもあと少しで山頂とのこと。無事に三岩岳・大戸沢岳・会津駒ヶ岳の三座同時登頂となりそうだ。
12時過ぎにピークを踏んで下山開始。晴れていれば山頂直下から源六郎沢を滑りたかったが、視界がないので小屋まで戻り、とりあえず登山道の尾根を滑る。しかしこのまま降りるのは芸がないので、源六郎沢に落ちる尾根北面のオープンを落とすことにする。これが大正解で快適なメンツルパウダー!
一ピッチ終えてから下流側へトラバース気味に斜登行すると、もう一本オープン気味の斜面があるので、こちらも気持ちよく滑り降りる。
ここを滑り終えると源六郎沢の沢床に到着するが、下流方面に取り付きやすそうな尾根があるので、そこまで沢床を滑る。途中で一ヶ所大きな穴が空いており水も流れているので要注意。途中でサイズ1のスラフも発生したので、地形の罠には警戒が必要。
尾根に登り返した後、調査の意味も込めてピットチェック。東向き斜面なのでサンクラスト層はないが、降雪結晶の弱層は確認できた。(CTM13、↓25cm、PC)
下部は狭い尾根上の藪スキーとなってかなりの修行系だが、尾根北部の沢を上手く使えば比較的楽に降りられる。16:00前に宿に帰着。大戸沢岳Pは激藪、三岩岳Pは三ッ岩沢滑降後の登り返しで苦労したとのことだが、無事に全パーティ下山して、パウダーキャンプ夜の部へ。
この時期は山人(ヤモード)厳冬まつりということで、民宿に泊まると普段は提供しない郷土料理でもてなしてくれるとのこと。サンショウウオの天ぷらやイワナ、裁ち蕎麦やはっとう(蕎麦餅)など、色々と食卓に並んで興味深い。
その後は恒例のスライドショーで、各自の成果やルート情報などを共有。
1/31(日)
8:35 登山口-12:25 三岩岳山頂-14:50 登山口
大戸沢岳は藪が濃すぎて大変との報告があったので、二日目は会津駒ヶ岳と三岩岳の二パーティで行動。三岩岳パーティは合計7名の大所帯。
黒檜沢左岸登山道を辿る沢沿いのルートは沢割れがありそうなので、尾根上の国体コースに取り付く。下部は急登やアップダウンの激しい細尾根で面倒だが、標高1100m辺りから登りやすい地形になり、ブナの原生林に癒される。すっきりしないガスの中、黙々と標高を上げる。
標高1500m付近でピークハント組と滑り組に分かれ、ピークハント組は5人で山頂を目指す。山頂付近では南東尾根から来た3人組に遭遇。彼らはこの後、三ッ岩沢にドロップする様子。
三岩岳山頂もガスで視界なく、シールを剥いで早々に下山開始。回復しないかに思われた天気だが、少し滑ると急にガスが取れ、不意に眼前に南会津の山並みが広がる。
素晴らしい絶景に感激。遠く檜枝岐まで来た甲斐があった!雪質もよく、最高の一時を満喫。
1699ピークから東面に落ちる沢型には、滑り組がピットチェック後にドロップしている跡がある。我々も続いて滑り込むが、今まで曇ってくれていたおかげで雪の状態も良く、至福のパウダーラン!
標高1300mの登山道分岐点までは終始雪質が良く、黒檜沢方面から登り返してきた滑り組と合流する頃には、お腹いっぱいになった。
下部尾根はサンクラストによるモナカと激藪で修行系。所々登り返しもあり、かなり面倒である。存分に藪スキーを堪能して15時前に下山。
近年稀に見る貧雪のため、あわやブッシュキャンプになるかと思われた今回だが、最終的にはしっかりパウダーを滑れて、充実したパウダーキャンプとなった。
企画してくださった三浦さん、現地でご一緒させて頂いた皆様、どうもありがとうございました。
来年はもっと雪があります様に!