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雪中松柏 愈青々

徒然なる山の備忘録 

渡渉&救助訓練

sawa

エリア:奥多摩 丹波川周辺(2015/6/27-28)

 

毎年恒例の渡渉訓練、今年は定番エリアのローテーションで奥多摩丹波川へ。

総勢約30名の大所帯、午前はお決まりのスクラム渡渉、簡易三角法、末端交換三角法など各種技術の確認。
午後は実践遡行で丹波川本流と一之瀬川本流に分かれて実践遡行。


今月は学生強化月間なので、鷹ノ巣谷、小川谷廊下、同角沢に続き、学生六名にもゲストとして参加してもらう。(職権乱用)

 

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定番ルートとはいえ、水量多めの丹波川本流は、初級者を連れて行くと序盤のゴルジュで結構緊張させられる。
訓練であまり危険なことはしたくないが、知識や経験がないと本番で警戒すべき点が分からず事故に繋がる安易な行動を選択することがあるので、軽く流されたりして水の怖さを身をもって知っておくのも大事。

 

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事前配布資料を参考に、ザックピストンや各種泳法の練習なども交えながら遡行。
へつり&泳ぎも 微妙にコツがあるので、実践での経験あるのみ。

 

訓練後は風呂に入って丹波のキャンプ場に集合。
Mさんお手製の鍋やキャンプ場からの差し入れで豪華な夕食を堪能する。

 

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夕食の後は翌日の救助訓練に備えてファーストエイド講習。負傷箇所の洗浄や消毒、止血、副木固定などの知識を再確認。
特に三角巾は明日の訓練でも使うので念入りに確認。
ガイドの方の話によると肩の固定は首で吊らない方法でやった方が負担が少ないとのことなので、定期的にやり方を見直しておきたい。

また、骨折時の固定にはサムスプリントや応急ギブス君を携行しているが、水で固めるシーネ(Delta-Plus Plus)も便利とのことなので、今後の携行を検討したい。(但し要練習)

その他、各方面へのヒアリングで気になったのは、止血の考え方やポイズンリムーバーの有効性の是非など。
ファーストエイド関連の知識は比較的移り変わりが激しいので、しっかりキャッチアップしておく必要がある。

座学の後は、今後の沢企画に関するミーティング。
A2サイズの概念図や各種ルート集を囲んでワイワイと議論。

目標が定まるとやはりモチベーションも高まる。

 

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翌日、救助訓練に入る前に、まずはキャンプ場横の河原で搬送訓練。

背負い搬送は ①ザック+雨具 と ②ザック+ハーネス を練習。
①の方が安定するが、②の方がセッティングが楽なのでケースに応じて選択すべき。
念の為、定番のザック担架も確認。

 

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その後は沢中へ移動してシナリオレスキュー。
沢中でメンバーの一人が転倒して足首を捻挫、応急処置の後、滝場の下降と斜面の引き上げを含む降渓搬送を行う。

救助のロープワークは先月のレスキュー訓練で一通り確認したばかりだが、背負い搬送中の引き下ろしは形を確認していなかったので、まずは検証。
結論としては、カウンターラッペルだと要救側のロープが搬送者の上半身に干渉するので、通常の背負い懸垂の方がよい。この際、下降器と要救を結ぶラインは長めに取って、搬送者の上半身に干渉しないようにしておく。
本番の引き下ろしでは、手の空いているメンバーで、ディスタンスブレーキによるバックアップを取ることも忘れずに。

 

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沢中の背負い搬送は、搬送者が足を捻る可能性も高いので、前後で適宜タイトロープを駆使した補助を行う。

また、背負い搬送だと、急斜面の引き上げはかなり厳しいので、適宜ライジングシステムで補助。
この際、ライジングシステムには流れ止めを挟んでおかないとさらなる事故に繋がりかねないので要注意。

そんなこんなであっと言う間に訓練終了。
今まで各技術の訓練はしていたが、通しのレスキューはしていなかったのでよい経験になった。

また、活動に慣れてくると山をなめやすくなるが、定期的に事故が発生した場合のコストを自覚することで、慎重な行動パターンに矯正できるという副次的な効果もある。

先週、同行者が沢中で転倒してレスキューしたばかりなので、今一度気を引き締めておきたい。