雪中松柏 愈青々

徒然なる山の備忘録 

黒部横断キックオフ @平湯

黒部横断チームのキックオフということで、今週は平湯エリアへ。

 

1/19(土)

初日は白骨温泉から十石山東尾根。今期から沢渡〜白骨温泉の道路が開通したとのことで、アプローチが大分楽になっている。

東尾根は最初だけソロボーダーのトレースを辿るが、追い抜いてからは山頂直下までひたすらラッセル。

青空が垣間見えるものの、雪が降り続けているという不思議な天気の下、黙々とシール歩行を続ける。

森林限界を越えると強風とホワイトアウトでほとんど視界なし。高度計を目安に山頂かな?といったところで区切りとし、滑り始める。

基本的に終止ツリーランのルートで、ブッシュが濃くてあまり快適とは言い難い。下部に来ると青空も広がってきたが、山頂付近はずっとガスに覆われていた。

 

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この日は平湯で泊まり、翌日四ツ岳に行くメンバーと分かれて、焼岳メンバーと合流。

ちなみに平湯で泊まった某所。1,400円で宿泊+極上の温泉に入り放題という信じ難いコスパの宿であった。BCスキーヤー一押しの隠れ家。

 

1/20(日)

二日目は6:30に中ノ湯発。途中まではスノーシューハイクのトレースがあるが、それ以降は膝ラッセル。樹林帯を抜けると、焼岳の偉容が眼前に広がって一気に気分が盛り上がる。

滑降斜面とほぼ同条件の東斜面でピットチェックを行うが、上部から1m掘っても弱層が存在せず、非常に安定した積雪。後は天気さえ回復してくれれば…。

焼岳南峰の基部についてからもガスが取れる気配がないので、出戻りなども頭に浮かんでくるが、とりあえず下掘沢にドロップすることに。視界が悪くて中々攻められないが、雪質はヘッドショットの超絶パウダー。

沢筋に入るとガスも取れてきたので、狙っている某ルートのエントリーポイントへ登り返し。上部でしばらく偵察してみたが、まだ雪の付きが少なく斜面が抉れていたので、今回は諦めて下掘沢を滑ることとする。

 

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噴煙をバックにパウダーランを楽しみ、途中で右手の台地状地形へトラバース。

シールを付けて行きのトレースまで進み、そこから中ノ湯へ向かってツリーラン。

 

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一つの山で魅力的な溶岩流地形と樹林帯を楽しめ、アプローチも良いということで、焼岳はとてもお得感がある。面白そうなルートも色々とあるので、再訪の機会もそう遠くなさそうである。